2009年10月2日(金)

 9月21日の日記で記した、瀬戸内の町、鞆の浦(とものうら)の架橋問題で、昨日、広島地裁は架橋工事の差し止めを命ずる判決を下した。
 湾を横切る大工事をして橋を架けてしまったら、もう取り返しはつかないので、とりあえずはよかったと思う。ただ、交通渋滞など、住民の不便は何らかの形で解消される必要がある。
 架橋は、たんに住民の不便解消だけではなく、開発によって過疎化で荒廃しつつある町に交通の流れを向けさせよう、さもないと陸の孤島になる、という発想から計画されたと思う。
 だが、いま鞆の浦には外部から若い人たちが少しずつ入り込んで、古い建物などを改修、お店や食事処を開いたり、イベントスペースにしたりと、変化が起こっているという。外部からの若者たちが新住民となり、もとからの住民たちと入り交じり、街作りに参加する。これは鞆の浦にかぎらず、全国の古い街で、少しずつ起こっている現象である。
 加えて、例えば、空港を作れば地方が活性化する、といった、地方にも何十年と染みついてきた中央政権とのもたれ合い型発想は、もはや機能せず無効になったという現実もある。
 今回の判決には、そんな文脈も背景にあると思う。
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by hoshinotjp | 2009-10-02 23:04 | 社会