2009年11月1日(日)

 昨日、杉並区の山田区長や中田宏・前横浜市長らが、「よい国つくろう! 日本志民会議」なる政治団体を結成した。その中核メンバーの大半は松下政経塾出身で、来年の参議院選は、いわゆる「松下政経塾」新党で臨んでくるだろう。ひょっとすると、自民党に変わる保守系右派政党になるかもしれない。
 少し前に読んだ山田区長のインタビューから想像するに、「志民会議」の柱は、地方分権、新自由主義、そして国家主義だと思われる。ひと言で言えば、小泉改革路線である。「志民」という名からも感じられるとおり、個人は国家のために自分を犠牲にすべしという考え方が強いようだ。構成員の首長らは、「新しい歴史教科書を作る会」の教科書を採択ないしは重視している人たちである。個人が自ら選択して切り開いていける社会、ということも強調しているが、これが小泉型新自由主義社会下では、自分の面倒は自分で見ろ、貧困に陥ってもそれは自分の責任だ、という自己責任論を意味していることは、すでに私たちは経験済みである。地方分権も、そのような意味での分権ではないかと推測される。
 そうして固定化されていく貧富や経済的地位の格差をどうするのか? 山田区長らの考え方は、新エリート主義を取る。勝ち組には負け組を引っ張る義務があると考えるのだ。新たな男気集団とも言える。トップに立てない人間は愚かなのだから、お国のために身を粉にしなさい、そうすれば頭脳と実行力のある我々が導いてやろう、というわけだ。近ごろの有権者は、上から目線で政治家を判定ばかりして、有能なリーダーに身を委ねようという気概に欠けている、とまで山田区長は言っている。
 要するに、戦前の「革新官僚」のような集団と考えてよい。
 怖いのは、(日米の)民主党がこけると、一気にこの新国家主義集団が熱狂を巻き起こしかねないこと。私も今の民主党を信用はしていないが、人の魂を差し押さえかねない新国家主義者たちに権力を与えることのほうがずっと恐ろしい。新しさと威勢のよさ、弁舌のうまさに騙されないよう、注意して見ていく必要がある。
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by hoshinotjp | 2009-11-01 13:09 | 政治