2007年3月19日(月)

 アメリカが差し押さえていた北朝鮮の口座を解除することで合意。なりふり構わず成果を上げようとするだろうとは思ったが、ここまであからさまに態度を翻すとは。
 口座を解除するのは、犯罪者を口約束だけで釈放するようなものである。しかし、犯罪者をマフィアが法と関係なく力によって拘束していたのなら、力関係の変化次第では、取り引きによって拘束を解くことは普通にあることだろう。これで北朝鮮は、核兵器がいかに有効かという体験を蓄積し、決して手放すことはなくなるだろう。リビアの轍は踏まない、と思うことだろう。
 アメリカの転向により、日本は完全にはしごを外された。拉致問題とは今や、北朝鮮が日本に対し強気に出るための口実である。外交とは、沽券やメンツの問題ではない。日本政府にとって拉致問題は、相手を恫喝して自分のプライドを満たすのが目的ではなく、拉致された人を取り戻すことが目的である。その意味で日本は外交をしているとは言えない。アメリカに追従してきた成果である。
 アメリカは「悪の枢軸」北朝鮮を追い込めば政権を転覆できると考え、その結果、北朝鮮の核兵器開発を誘い、自らの追い込み政策を引っこめることとなった。「悪の枢軸」政策がいかに馬鹿げた幼稚な妄想であったかが、イラクに続いてここでも証明されてしまったわけだが、日本はその、無能な2代目が牛耳るマフィアに忠誠を誓い、行き場を失くそうとしている。今のアメリカにやみくもに追従することが、いかに自分たちの身を危うくするのか、考え直したほうがいい。日本は東アジアに位置している。この地理的条件は変わらない。信頼を築かないと、駆け引きすらできない。さもないと、今の北朝鮮のような路線をとるしかなくなるだろう。
[PR]
by hoshinotjp | 2007-03-19 22:04 | 政治