2007年6月30日(土)

 郵便でまたトラブル。都心から発送された普通郵便は、翌日か遅くとも翌々日はうちに届くのが常なのだが、火曜日に発送された雑誌が土曜日の午後まで届かなかったのだ。私の家だけでも、この一年で、郵便のトラブルが急に増えている。これまで、郵便とは鉄道と並んで日本が誇る最も確実なサービスだと思ってきたが、どちらももはやそういうものではなくなった。その一因が、民営化による極端なコストカットによって現場が苛酷な労働を強いられているためであることは、論を俟たない。
 郵便だけではない。宅配便もおかしい。配達指定された時刻を無視されることが増えているのだ。出版社の編集者がそのように言っていたのだが、言われてみると私の家でも、午後指定の宅配便が午前の早い時間に届いて起こされ不快な思いをすることが最近、増えている。これも、配達員一人に過剰な量の配達物が課された結果、配りきるのが精いっぱいで、配達指定時刻を構っている余裕がないということらしい。一件のために同じ地区にまた来れば、自分の労働時間が無給で延びるだけなのだろう。郵政民営化による競争は、配達員の酷使とサービスの質の低下という形で現れている。
 数年前、知人が引っ越したあと国民年金の払込書が送られてきたら、自分の名前が間違って記述されていたため、地域の社会保険事務所に訂正するよう電話をした。しかし、電話を受けた社保庁の職員は、「間違っているなんてことはありえません」と取り合わなかった。次に送られてきた払込書の名前は、やはり間違ったままだった。それでもう一度電話して強く抗議して、ようやく訂正された。じつはあれは組織そのものの体質で、背後には今の年金問題が広がっていたわけだ。郵政公社でも、現場はひどいことになっているのではないかと想像する。
 だが、わずか2年前の「郵政民営化解散」時にあれほどの「大ブーム」を引き起こしたにもかかわらず、現在の郵便事情をルポルタージュするメディアは見たことがない。むろん、一般人でそれを注視している人などほとんどいない。本当なら「小泉首相」に投票した人や、その宣伝に手を貸したメディアにはそれを見守る責任があると思う。
 国会が内閣によって私物化されている一方(久間防衛大臣の失言をまるで問題ないかのごとくかばう安倍首相の態度は、親から受け継いだ企業を守るオーナー社長のそれとそっくりである)で、選挙は投票者が日ごろの鬱憤を晴らすだけの場と成り果てている。
 久間大臣が治める防衛省は、米軍基地建設のために沖縄に掃海母艦を派遣して地元住民を排除したり、自衛隊が政府の命令系統とは別に独自で自分の組織に批判的な人たちを調査したり、要するに自国民を敵視することを公然と始めている。上記2例も、米軍基地建設とイラク戦争というアメリカの利益のためだ。そして今度の発言も、アメリカの利益という観点から、原爆投下もやむをえないと言ったわけだ。言うまでもなく、安倍首相が押しきろうとしている、憲法解釈による集団的自衛権の行使や憲法改正も、軍隊をアメリカの指揮系統化で戦えるようにするという、アメリカの意に沿った政策だ。「自主憲法」制定ではなく、アメリカの意を受けて新しくする憲法でしかない。(そしてそのアメリカは、拉致問題をあっさり見捨てたように、自国の利益次第では日本などどうとでも裏切るだろう。)
 久間大臣の発言は、そういう背景が前面に出た失言だったと思う。
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by hoshinotjp | 2007-06-30 23:59 | 政治