2007年 12月 31日 ( 1 )

 今年は大学の客員教員の任期が終わり、専業作家として新たなスタートを切った年だった。その区切りとして、「新人作家の終了」を宣言もした。デビュー以来、書き下ろしに専念した2003年を除き、何らかの形で「創作の指導」という副業にたずさわってきたから、執筆だけに打ち込むのは新鮮だった。
 ただ、案外と時間がなくて、予定していた自分の創作のための仕込みがあまりできなかったのは、数えてみたら文庫を含めこの1年で4冊も本を出していたためだ。何だか、書き直しばかりしていた気がする。こんなに本を出せるなんて、本当にありがたいことである。
 ちなみに、そのうちの1冊、中公文庫で出た『ロンリー・ハーツ・キラー』の解説を書いてくださった朴裕河(パク・ユハ)先生が、ご著書『和解のために』(平凡社)で大佛次郎論壇賞を受賞されたのは、とても嬉しい。本の内容も、このような社会の中でこういう本を出される勇気も、私をとても励ましてくれた。
 来年からは、さらに「行動・移動」していきたい。傍観者で構わないので、現場に身を置いていきたい。小説の消費者の要求など顧みず、文学の読み手のことだけを考え、『無間道』でスタートを切った自分の文学を暴走させていこうと思う。
 2008年もよろしくお願いします。
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by hoshinotjp | 2007-12-31 23:29 | 身辺雑記