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 新型インフルエンザに対する対応だが、拡大局面にあるのだから万全の体制を期するのは必要だとは思う。私も、来るかもしれない鳥インフルエンザ(H5N1型)の大流行に備えた予行演習というぐらいのつもりで、通常のインフルエンザと同じ程度の注意を払おうとは思う。
 にもかかわらず、「あまりにも大騒ぎしすぎだ」という感がぬぐえないのは、メディアの報道の仕方によるものだろう。メキシコ便から降りた乗客たちを、大事故で生還した人たちのように報道陣が取り囲んだり、アメリカからの帰国者で陽性反応の出た人がまるで犯罪者のように全身をすっぽり覆われて別経路で運ばれていく様子が隠し撮りのように撮影されていたりと、常軌を逸しているように感じられる。
 どうもこの社会は今、末法思想に飢えている気がする。黙示録を渇望しているように思える。オウム真理教の信者たちは、麻原彰晃の説くハルマゲドンの実現を信じ、現世は滅びるのだから、その手伝いをするというかきっかけを与えるというか、そういう行為は正しい行いだと見なした。そこには、現世は滅びればよいという、破滅を求める気分があった。けれど、教団外ではそれは異様な姿と映った。
 現在は、日本中が教団内部の世界と化したようである。だから、誰にもそれが異様であることが見えない。でも、それは異様な姿なのだ。破滅が訪れるのを恐怖心でいっぱいになりながら渇望している姿は。誰もが、我を忘れたいのだろう。恐怖が飽和してパニックになって理性を失ってでも、我を忘れたいのだろう。でも本当に必要なのは、なぜ自分が我を忘れたいと思うのか、を突き止めることだろう。さもないと、オウム真理教団と同じことをしてしまう。すなわち、外部を敵と見なして、皆殺しをいとわない攻撃を仕掛けるのだ。
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by hoshinotjp | 2009-04-30 23:04 | 社会
 新型インフルエンザ、かつてメキシコに住んでいた私は、メキシコに友達が何人かいるので若干心配である。それにしても、このような形でメキシコが注目を浴びてしまって、とても残念だ……。
 名称については、昨日までは、感染源はほとんどが豚だと思っていたので、「豚インフルエンザ」という呼び名も、感染源に近づくなというメッセージになるのでやむを得ないと思っていた。けれど、メキシコではどうも公表されている以上の拡大を見せているようで、つまり人から人へどんどん感染している最中とも思われるので、「新型インフルエンザ」のほうがいいような気がしてきた。豚には近づかないほうがいいのだろうけれど、豚肉を食べる分には(生でなければ)大丈夫のはずなので、いたずらに風評被害が広がるのを防ぐためには、「豚」の名を外してもいいと思う。そういう理由で、ヨーロッパでは「新型インフルエンザ」に変えたという。私は今日もチャンプルーを作っておいしく豚をいただいた。
 注意を怠らず、万一に備えることは重要である。けれども、いたずらに不安をあおる傾向がどうも最近の日本社会では強いので、必要以上にメディアに振り回されないことも重要である。流行る前からパニックを起こしてしまったら、本当に流行し始めたとき、逆に悲劇的なことが起こるだろう。
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by hoshinotjp | 2009-04-28 23:32 | 社会
 3月の自殺統計が警察庁より発表された。1月は2658人、2月は2480人と多いのだが、3月は心配されていたとおりさらに急増、3060人だった。
 去年から都道府県別、管轄署別に自殺者の統計が発表されるようになったのだが、全国で去年もっとも多くの自殺者を抱えた警察署は、愛知県の豊田署だという。言うまでもなく、管内にはトヨタがある。
 自殺をとどめるために、本当に有効な対策がとられているのだろうか? 国家は国民から巨額の借金をしてそのカネをばらまくようだが、それは選挙で投票に来られる者たちのためでしかないのではないか? 住民票も定かでない、死の瀬戸際を漂流している者たちには、無縁の話なのではないか?
 フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を、20年ぶりぐらいに読み直した。石田徹也の絵を見たときのような、冷静ではいられなくなる胸の痛みに苦しい思いをした。
 精巧にできたアンドロイドと人間を識別する手がかりはほとんど何もない。ただ一つ、アンドロイドに欠けているのは、感情移入、共感共苦の能力。それを手がかりに、主人公はアンドロイドを探し出していく。しかし、人間であるはずの自分には感情移入の能力はある、と断言できるのか? なかったら、人間とアンドロイドを分ける境界は消える。
 私たちが今生きているのは、まさしくそんな世界である。私たちは共感共苦の能力を欠如させた政府に統治され、感情移入を拒む社会に生きている。
 そうでない社会がありうるのだと手応えを感じないと、人は生きていけない。何度でも言及するが、岡村淳さんのドキュメンタリー映画『あもーる あもれいら2』は、その手応えをもたらしてくれる。東京では、5月4日(月)、新小岩でのメイシネマ祭で上映される。詳しくはこちら
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by hoshinotjp | 2009-04-27 23:56 | 社会
 経済危機のさなかのG7に酩酊して臨み譫妄状態で記者会見に出席した大臣を見てしまった後では、大物タレントが酔って裸で深夜の人気のない公園で誰にからむでもなく一人叫んで逮捕されても、びっくりはしても、唖然とはしない。むしろ、その人を最低呼ばわりする大臣がいることのほうに、唖然とする。彼は、「かんぽの宿」問題で手柄を立てたのに味をしめて、とにかく上から目線で誰かを叱りつけるのが大臣の仕事だと勘違いしているのではないか。さすがにその後、自分の言動が批判を浴びて撤回したようだが。首相と同様のタイプの放言癖を持った政治家である。
 酩酊したタレントは、自分のイメージは傷つけても、行為そのものが他人を傷つけてはいない。何しろ、酔って裸になる男はちまたでありふれており、もっと迷惑な裸酩酊男はたくさんいる。
 それにしても、逮捕はともかく、なぜ家宅捜索までされたのだろう? 酔っただけで家にガサ入れされたら、たまったもんじゃない。職権乱用では? 薬物所持を疑ったのだろうか。だとしても、尿検査では検出されていないのに家宅捜索はやりすぎである。

 あまりにも直前のお知らせになってしまったが、私が去年見て救われた岡村淳さんの「あもーる あもれいら 第2部 勝つ子負ける子」が、明日、下高井戸シネマで行われる「優れたドキュメンタリー映画を観る会」で、午前10時30分より上映される。詳細はこちら。29日にはレイトショーで「40年目のビデオレター アマゾン編」も上映される。いずれも岡村さんのトーク付き。
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by hoshinotjp | 2009-04-24 22:41 | 社会
 トップページプロフィール書評旅エッセイ、の写真を一新した。美ら海水族館、京都、チェコの写真。
 エッセイ「なぜ理性は働かなかったのか――北朝鮮「ミサイル」発射 日本社会の反応」をアップロード。
 この2週間、初夏のような陽気が続いている間、花粉症に苦しめられている。例年なら収束する時期なのに、今年は予想外のピークとなり大量飛散。頭がまったく使いものにならない。温暖化とともに花粉の飛散量も増えたりするのか?

 久しぶりにJリーグの試合をテレビで見る。浦和レッズ―京都サンガ戦。浦和は開幕戦以来だけれど、さらに進化している。原口もさることながら、初めて見た山田(直)にびっくり。いつか日本のイニエスタになってほしい。それと、阿部の何と躍動していること。こんな阿部はオシムのジェフ以来。何でもできるからって、今まで代表でもクラブでも守りばかりさせすぎた。浦和の選手がフットボールの喜びにまみれているのがこちらにも伝わってくる。このチームのポテンシャルとしてはまだそれでも7割ぐらいだと思う。ただ、高原だけが、このフットボールから取り残されていっているのが悲しい。あんなにタメとキレと体の強さのある選手だったのに、どうしたのだろう……
 それとジェフの初勝利に歓喜。去年よりはよいということ。FC東京のホームゲームでまたもや終盤の逆転勝利だなんて。
 それでもチャンピオンズリーグのバルサ―バイエルンを見た後では、Jリーグの選手は走らないなあ、と思ってしまう。動き出しも遅いから、鈍く見える。バルサの選手はパスを出したら絶対走る。ワンツーは呼吸のようなもの、して当たり前なのだ。原口や山田(直)も、せっせとパス出しては走っていた。
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 痴漢でわいせつ罪に問われていた防衛医大教授が、最高裁で逆転無罪となった判決。納得がいかない。
 無罪判決が出たこと自体は、おかしいとは思わない。冤罪もありえよう。私も満員電車に乗るときは、痴漢と見なされないようとても気を使う。今回のケースでも、この教授が犯人だと思っているわけではないし、有罪にすべきだったとも思わない(犯人であるかどうかは私にはわかりようがない)。
 しかし、報道で読む限りでは、被害者の供述が信用できないとした根拠に、違和感を覚える。すなわち、
1.痴漢の被害があったのに、途中の駅でいったんドアの外に出る機会がありながら、また同じドアから車両に乗り、被告のそばに立った。
2.しつこく痴漢をされても、自ら防御していない。
 これらの理由で、被告の供述は信用できない、という。
 あんまりだという気がする。これだけで痴漢が無罪になるのだったら、「痴漢はされるほうも悪い」という理屈ができあがってしまう。今後、痴漢をした者はずっと否認し続けるだろう。やった者勝ちだからだ。
「満員電車内の痴漢事件は、被害者の供述が唯一の証拠である場合が多く、被告が有効な防御をすることが難しいため、特に慎重な判断が求められる」という判決での指摘は、その通りだと思う。けれども一方で、証拠がないから、供述が弱いから、というだけで泣き寝入りさせられる状況はおかしい。その対策が示されないまま、被害者の被害の事実が放置されるのであれば、不平等だと言うしかない。確かに冤罪で痴漢の犯人にされてしまう被害も時としてあろうが、そのケースよりも圧倒的に、女性が痴漢に遭っている数のほうが多いのだから。
 痴漢は、それをした者が絶対的に悪い。冤罪事件が多発するのは、痴漢が多いからだ。そして、減らすための対策をあまり施していないことが問題なのだ。
 どうも日本は、レイプにしてもDVにしても、女性への性暴力について、親告罪的というか、被害者にそれを被害とするかどうかの判断を委ねるという姿勢が強すぎる。要するに、自己責任論的なやり方だ。「その気があるなら犯罪として扱いますよ、その代わりあなたにもそれなりの覚悟をしてもらいますがね、どうしますか? 私はどちらでもいいんですよ」とでも言いたげな。平等な扱いを言うのであれば、このような不均衡をなくしてからだ。
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by hoshinotjp | 2009-04-14 23:51 | 社会
 なぜ15兆円もの予算を注ぎ込んで景気を刺激する、という政策が必要なのか?
 この予算案の大前提には、経済は成長するものである、という信仰がある。景気の回復とは、経済が緩やかに成長し続ける路線へ戻る、という意味である。そうすれば税収も増えて、借金も少しずつ返せるというわけだ。そして、経済は成長するもの、という考え方のおおもとには、金利という制度がある。
 私はこれがよくわからない。どうして経済は成長し続けなければならないのか? なぜ金を借りたら、元本だけでなく、利子を付けて返さねばならないのか?(現実には日本の銀行預金はゼロに近い金利がずっと維持されてきたのだから、資本主義のルールに反する。が、それは置いといて。)
 経済が成長するとは、どこかよそから何かをつけ足してくることなわけで、地球上のすべての地域が経済成長する、ということは、最終的に地球自体から何かを消費する一方であることを意味する。
 増えすぎた生物は、食物を失い、生態系のバランスを自ら崩し、やがて死滅するか激減する。その法則が人間にどのように働いているのかはわからない。けれども、成長神話を放棄しない限り、破綻はいくつもやってくるだろう。
 少なくとも、先進国である日本は、経済成長をやめてもいいのではないか? 現状を維持するのでいいのではないのか? 成長しない経済の仕組みを本気で考えないと、パイの奪い合いで死滅するほかないのではないか。
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by hoshinotjp | 2009-04-13 22:04 | 社会
 15兆円規模の補正予算という数字に、背筋の凍るような気がする。今週の始めに10兆円の補正予算と言っていたのが、週末には15兆円と、5兆円も膨れあがった。なぜ数日で5兆円も増えるのか。この景気対策が、2兆円の給付金と同じ、あとさき考えない付け焼き刃だからではないか。しっかりしたビジョンがあったら、たった5日程度で5兆円増えるという事態は起こらないはずだ。トヨタのおととしの利益が1兆円という空前の数字だった。15兆円がいかにとんでもない数字であることか。しかも補正予算で。2兆円ばらまいて、感覚が麻痺しているのではないか、と思いたくなる。
 ほぼすべて借金である。これで、正規予算と合わせ、2009年度の収入の半分以上が借金になるという。年収800万円のうち400万円以上が借金だったら、どうなるだろうか。しかもその人にはすでに1億2千万円の借金が溜まっているのである。
 当然、この借金は国民の借金であり、結局は国民が返すことになる。つまり、税金で払っていくわけだ。もし今、すべての決済を迫られたら、国民はほぼすべての貯金を没収されることになる。
 財政出動がある程度必要なのは仕方がないが、まるで成金の無駄遣いみたいに思いつきで空前の額の予算を組まれるのは、とても怖い。
 経済にせよ、社会福祉にせよ、外交にせよ、どれをとってもその場のなりゆきで政策が決まっていくかのようで、こんな運転手のいない暴走列車に乗っていて命は助かるのか、と不安に駆られる。日本は、外部からの脅威より、内部の崩壊のほうを深刻に捉えるべきなのではないか。為政者が外部へ国民の注意をそらすときは、まず間違いなく内部の危機を隠していると言ってよい。
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by hoshinotjp | 2009-04-11 16:48 | 政治
 新しく麦芽100%になったキリン「一番搾り」を飲んでみた。
 旨い。
 これはプレミアムモルツに本気で対抗しようとしているビールだ。私は今のところまだプレモルの味のほうが好きだが、第2の定番となりそう。まあそんなにビールを飲むほうではないけれど。値段はプレモルより安いので、厳しい争いが展開されて、プレモルの値段も下がったりしないかな。

 ブログのデザインを変更。桜の写真は月曜日の満開時に近所で撮ったものです。
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by hoshinotjp | 2009-04-07 23:21 | 身辺雑記
 北朝鮮のミサイル発射について、こんな記事を読み、共感した。
「北朝鮮ミサイル迎撃騒ぎの裏に防衛利権あり!?」
 これで政権の支持率が上がるのだから、じつに騙し甲斐のある国民であろう。まともな政治家を欲するのなら、有権者自らが騙されない目を持つほかない。
 なお、北朝鮮ミサイル発射をめぐる日本社会の反応については、8日付の東京中日新聞夕刊に私のエッセイが掲載される予定である。
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by hoshinotjp | 2009-04-06 23:11 | 政治