2007年1月16日(火)

 芥川賞、受賞はできませんでしたが、多くの友人・知人、仕事でお世話になっている方々、学生の皆さんが楽しんでくれて、私もこの祝祭期間を堪能しました。この場を借りて、その方々にはお礼を申し述べたいと思います。ありがとうございました。
 現在できる努力をすべてしたうえでの結果なので、私としてはこれで一区切りがついたと、さっぱりした気分です。賞には選考委員とのいかんともしがたい相性というものもありますし。
 これをもってして、私の新人作家時代は、名実ともに終わりとしたいと思います。「名実ともに」とは、これまで、「実」の面では私はすでに数年前から新人作家ではないと自分で思ってきましたが、「名」のほうでは新人というくくりに入れられるケースが時としてありました。ですが、今回の芥川賞選考の終了を期に、「名」のほうでも新人ではないことをはっきりと明言していきたいと思います。
 芥川賞は新人のための賞です。私は新人を対象とする賞を、すでに2ついただいております。もはや新人ではないと思っている者が、いつまでも新しい書き手たちの集う界隈でうろついているのも見苦しいので、私は新人の舞台からは退場するつもりです。皆さんにも、できる限りそのように認識していただけると、ありがたいです。
 むろん、小説を書くことにおいて、新人とか受賞歴とかは、本当は関係ありません。書かれた小説がすべてです。でも、小説家という職業の者も、社会的存在なので、対外的には「新人」「〇〇受賞作家」のような意味づけや位置づけが時に必要とされることも事実です。私もその社会で活動をしている以上、自分の意識とはずれている「新人」のくくりをあえて受け入れてきた場合もあるわけです。
 しかし、デビューから10年を迎え、大学の仕事も終わって専業作家となり、秋には「すばる新人賞」の選考委員も務める今年からは、精神的に新たな環境で、小説を書くことに専念したいと考えています。そのためにも「新人」という範疇からは身を引き、自分に「中堅」としての立場を課したいのです。
 よろしくご理解ください。
by hoshinotjp | 2007-01-17 03:32 | 文学